あいこの ブログ

ほんとうのしあわせを求めてDrあいこの旅は続きます

大変勉強になりました。(夕張市民病院特集の感想)

お祭り気分でハッピー

NHKの特集で、夕張市民病院の話が出てました。内容は、他の皆さんが詳しくお書きになるでしょうから、そちらを見ていただくこととして、私は、単純な感想だけを書かせてもらいます。と、徒然なるママに書いていますが、皆さんもう少しお付き合いくださいね。

 新しく診療所として生まれ変わって、診療所長としてがんばっていらっしゃる村上先生が、お話していたとおり、この国の高齢者医療のひとつの形を作り上げる可能性があります。がんばってほしいものです。

 大変個性的な先生で、私なんかは、大変すばらしい考え方で、できることなら真似したいものだと思うのですが、(ただし、私には、患者さんの治療の方向を決めるだけの知識に欠けているので)、実際には、あそこまで、患者さんに強くは言えませんけど。

 村上先生の考え方には、多分、賛同する人と反対する人が両極端になると重います。

 夕張の人達も、診療所が大好きになる人と絶対行かないという人と別れることでしょう。

 たとえば、以前からの内服薬をどんどん減らしたり(極端には、薬を全部飲まなくてもいいとした人も居たようです。)、熱性痙攣の対処法の説明のところでは、「痙攣が起きたら、電気を消して静かにしていてください」なんて説明するところは、大変私なんかは感心してしまうのですが、反発する人も多いですよね。

(そういえば、私の若いころの思い出話をひとつ。

 ある病院に新しくいった時、高脂血症の中年女性が受診して、高脂血症といっても、総コレステロールが230位で、初めて検診で引っかかったという人だったので、食事指導をして、検診でもう一回様子見てもいいと思います。といった患者さんから、病院にクレームがきたらしく、副院長が、「あいこ先生。せっかく、病院に来てくれるという患者さんに、病院に来なくてもいいというのはいけません。考え直してください。」とじきじきに言われたことがありました。

 医療の世界っていうものはそんなもんなのね。とそのときは思いましたが、そんなもんじゃホントはいけないんですよね。

 ただし、反省すべきところも多々あることはあります。つまり、患者さんの受診意図をつかんでいないということが問題なのでしょうけどね。)

 ただし、夕張の場合は、極端な状況なので、夕張の医療をやっていくには、この方法しかないと思いますし、高齢者が増えて、医療機関がどんどん縮小して行って、医療のサービスが低下していく中では、確かに、この方法しかないようにも思います。

 きっと、格差社会が進んで、お金持ちは、24時間至れり尽くせりの医療サービスが受けられて、それ以外の人達は、お金のかからないシステムの中で生きていく方法を選択せざるを得なくなるのでしょうね。

 この夕張システムがうまくいくと、このお金のかからないシステムをきっと国は利用しようとするでしょうね。ただ、夕張でこれがうまくいったからといって、全国でうまくいくかどうかは、わかりません。

 この運営には、かなり、有能な個性が集まっているはずです。(それも、それに見合うような給与ではなく、かなりボランティア的な人達が)

 この辺を国が取り違えて、安いコストで医療が再生できると勘違いしないことを祈ります。

 でも、これまでも行政と戦ってきた様子の村上先生はその辺は一番わかっていらっしゃると思うので、きっと、夕張がうまくいっても、単純な夕張方式がすべての答えだというような国の宣伝には加担しないと思います。

 ここまで読んでくれてありがとうございます。

羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌