あいこの ブログ

ほんとうのしあわせを求めてDrあいこの旅は続きます

パンでミック

感染対策委員なんかをさせられると、実にいろんな問題が迫っていることに気づかされます。

 細菌の話題は、(わざと間違っておきました)新型インフルエンザです。と、徒然なるママに書いていますが、皆さんもう少しお付き合いくださいね。

 新型インフルエンザの広告塔とも言える国立感染症研究所の岡田晴恵先生の御本「強毒性新型インフルエンザの脅威」を読んで、ショックを受けているのでした。

 今回のインフルエンザは、これまでのパンデミックにくらべても、大きな被害が出そうです。

 御本によれば、これまでのパンデミックでのインフルエンザは、すべて弱毒性であったとのことです。

 これは当たり前といえば当たり前のことのようで、あまり強毒性過ぎると宿主が死にすぎて、周囲に増えることができないからだそうです。

 しかし、現在の鶏舎における飼育のように、たくさんの宿主がいる状態では、どんどん宿主が死んでも周囲に広がることができます。人間世界も人口密度が上がっていますね。

 また、高速輸送時代になって、潜伏期といわれる時期で宿主が全世界へ広がることができます。

 このように、強毒性のインフルエンザが強毒性のまま全世界でパンデミックを引きおこすことができる素地は出来上がっています。

 現在の新型インフルエンザの致死率は50%超で、しかも、人工呼吸等の濃厚治療をしてようやくの数字です。

 これが、集団で発生した場合、すべての人に濃厚な治療を行うことは、物理的にも(人工呼吸器だけをとってもすぐになくなります)、人的にも(病院が満杯になりますし、職員が倒れていくので、満足な治療は不可能になります。)不可能でありますから、致死率はもっと上がるかもしれません。

(ただし、前に言ったような広い感染をおこすためには致死率が下がらないといけないという理由から、致死率が10-20%程度に変異してから人の間での大流行が発生するという話もありますが)

 どちらにしても、新型インフルエンザは恐ろしい、死に至る病といえます。

 ここまで読んでくれてありがとうございます。

羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌