あいこの ブログ

ほんとうのしあわせを求めてDrあいこの旅は続きます

苦しまない死に方

お祭り気分でハッピー

先日、高齢の患者さんが、亡くなられました。御高齢で、悪性腫瘍等もなく、家族の方に見守られての大往生でした。経口摂取ができなくなり、ご家族も、経管栄養は拒否され、維持輸液を徐々に減量し、緩徐に衰弱が進行し、まさに老衰という感じでした。と、徒然なるママに書いていますが、皆様、もう少しお付き合いくださいね。

 延命処置も特別な治療も望まないというご家族でしたが、とにかく、「苦しまないように」との御希望でした。

 3日間ほど傾眠状態が続いたのですが、とにかく、「顔をしかめた」「息が荒くなった」等、少しでも、つらそうな感じがあれば、ナースコールが来ます。

外見では、本当に苦痛を感じているのかしらんと疑わしい感じもありましたが。

 悪性腫瘍ではないので、麻薬性の鎮痛剤を使用するのも躊躇されますし、呼吸抑制のない鎮痛剤と精神安定剤で何とか対応しました。

 老年医学界が、終末期医療に対してのコメントを「立場表明」として出したといっても、具体的な内容は伴っていないようで、なかなか、現場では難しいこともあります。

 また、私個人的には、やはり、死ぬのは苦しむのが当然という感覚があり、仏教の四苦八苦にあるように、死ぬときにも苦しむことは人間として当然という気がしてしまうのは、遅れた考えなのでしょうか。

 延命治療を行わないことと同時に、苦痛をどこまで取るのが望ましいのかについてのガイドラインも作って欲しいところです。

 ここまで読んでくれてありがとうございます。

羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌