あいこの ブログ

ほんとうのしあわせを求めてDrあいこの旅は続きます

日経メディカルの弟

お祭り騒ぎで、HAPPY

日経メディカル カデットという雑誌が届きました。cadettoはイタリア語で長男ではない息子という意味だそうです。創刊号らしく、なかなか過激なコラムが載っていて面白いと,徒然なるママに書いていますが,皆さんもう少しお付き合いくださいね。

 この中の日野原重明先生と南淵明宏先生のコラムをあわせて読むと、ちょっとこれからの医師の方向が見えるようで面白いので、書いてみます。

 研究はちょっと別で、共に臨床の話を書いています。

日野原先生は、知らない人はいませんね。私も、日野原先生の勧めていたオスラー先生の「平静の心」だったと思いますけど読みました。なかなか感動的でした。

内容は、実はかなり忘れているのですが。医者の性格としては、どちらかというと鈍感な方がいいと書いてあったと思います。これだけは私にぴったり。

 日野原先生のお言葉によれば、「教養を身につけなさい。診断は患者が教えてくれます。」とのこと。

 別の項では、まっとうな臨床医になるためには、理系の知識は4割あれば充分で、あとの6割は人間に接するための教養やコミュニケーション能力なのです。と仰っています。

 さすがは、日野原先生です。この言葉を裏読みすると、どうせたいていの医者は能力なんか期待されていないんだから、せめて教養をもってなさいよといわれているように聞こえるのは、私がカバが逆立ちしたような顔をしているせいでしょうね。

 もう一方。南淵明宏先生は、心臓外科医の名医として有名なかたですね。この方のコラムは過激で、日本の心臓外科医療の水準は劣悪で、確かにスーパーな心臓外科医もいるけど大半は知識も力量も根性も倫理も慈悲も無いとこてんぱんで、日本の専門医療に未来は全く無いと仰っています。

 

 これらのお話を読むと、そのとおりだなあと感心します。

これは、私がとてもよい医者だというわけではなくて、逆にあまり出来の良くないほうの医者であるがゆえ感じることです。

(多分、本当に能力のある先生方は、以上の内容にはかなり反発する可能性があります)

 私が普段やっている医療の内容の8-9割方は、多分 ある程度修羅場をくぐった看護師さんが今日の治療指針を読みながらやっても変わりの無い内容でしょう。

 その程度の医療内容を普段やっている医者と本当に苦労して治療をしている先生で、あまり、給料や身分に差が出ません。これは、私自身はとても都合の良いことですが、本当に能力のある先生は馬鹿らしくてやってられないはずです。

 日本では、病院はたいていが、公的な性格を持っているので、すごくいい医療をしても、その先生に対しての評価は、出来の悪い先生と大きく変わりません。(逆に、包括化されていなければ、ちょっと、合併症があったほうが、病院への入りは良くて評価が変わる可能性さえあります)

 このような日本で、あえてリスクを負って、忙しくして、周りのひまそうにしている医者と同じ給料でやろうという医者は育ちません

 あとから入ってきた研修医も、どちらを選ぶかといわれれば、ヒマそうでそこそこの給料をもらえる医者を目指してしまうのが人情ですね。

(私も目指される医者?お恥ずかしい)

 既に、地方の医療は崩壊し始めていますし、救急医療も崩壊し始めています。キット、日本の医療は、もう少し先に大きな方向転換を迫られるのでしょうね。

 失業の危機ですね。貯蓄しておかないといけませんね。あるいは、他の資格を目指しましょうか。

 ここまで読んでくれてありがとうございます.

羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌