2006-07-13 往診で診る人生 その4 診療 その他(一般) お祭り騒ぎで、HAPPY 昔は、ホントに大変な人がたくさんいたんだなぁと感心することしきりです。勤務地の違いで、ずいぶん、生活のレベルが違うのか判りませんが、今はホント、エピソードをかける人がいないですね.今回も昔の話です. 今日の方は、だんなさんと2人暮らしの50歳代の方です.病名は統合失調症ですが、全く動かなくて、大きな褥瘡あり、往診にいく度に、褥瘡部のデブリをしてました. 動けないから、なかなか治らないのは仕方ないなぁと思っていたのですが、看護師さんに聞くと、実はこの方、動けるそうです.驚きジローです. 完全に拘縮しているように見えましたが、実は、抗精神薬使用で、動かないとのこと. でも、少しでも薬を減らすと叫んだり、走り出したり、コントロールが出来ないのだそうです. 褥瘡のことからすれば、動けた方がいいですが、確かに、そのような状態では、在宅でいられませんものね.究極の選択です. 介護をしているだんなさんも、江戸っ子という感じで、細かいことは気にせず(介護の面ではちょっと怖いところもありましたが)、この生活を別に苦にしている様子もありませんでした.お酒を飲んでいれば幸せって感じの人です.見るに見かねてというわけではないでしょうが、結構福祉や訪問の手が入ります.逆に、こうでなくっちゃ、やってらんねぇよ.べらんめえ。 人間のほんとうのしあわせが、どこにあるかは、私には、判断が出来ませんが、こういうのもありなんでしょうね。 ここまで読んでくれてありがとうございます.羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌