あいこの ブログ

ほんとうのしあわせを求めてDrあいこの旅は続きます

清濁入り混じって、人間の営みがあります.

お祭り騒ぎで、HAPPY

以前テレビの番組で、タイのプーケットのツナミの後に、取材に行ったものがありました.被災後、1週間後でしたが、内陸部では、観光客目当てのお店がいつもと変わりなく、営業をしていました.(実際の放送の主旨は、プーケットにかかわっている日本人が、被災早期に現地に入って、観光の立ち直りをたすけるというようなものでしたが)

 タイの地震の後、日本に送られていた映像は、ツナミに破壊された町並みで、住民の人たちが困り果てているというものばかりでした.

 こういう報道は、とても、難しい面があると思います.以前、寄付のところで書いたように、悲惨な映像を続けなければ、実際に必要な義援金は集まりません.しかし、観光地であるプーケットでは、悲惨な状況だけを流しつづけると、観光客が激減して、経済がおかしくなります.

 でも、やはり、被災後1週間ぐらいで、観光客用のネオンが一杯ついたお店が、普通に営業していますと報道されると、こんな状況なのに、それで良いのか?と世論の反感を買いそうです.

 人間は弱いけど強いと思います.いつも、泣いている訳にはいかないし、笑ってばかりもいられない.つらくても、笑って仕事するときもあります.

 神戸の震災のときに、病院に応援に行ったDrの話を聞いたことがあります.

 その方が行ったのは、震災後1ヶ月ほどたったところで、すっかり落ち着いていて、確かに、お風呂とかには苦労するけど、食料は逆に余るほどあり、病院の食堂へ行くと、いくらでも支援のお弁当をもらえたそうです.医局にいると、地元の研修医が、今度、BMW買おうと思うんですなんて言われて、支援しにきたのがバカらしくなったこともあるといってました.でも、そのあと思い直したそうです.この地元のDr達は、被災時から、ずっと、悲惨な現場を乗り越えて、休まずやってきて、ようやく、他の支援も貰って、ゆとりが出来てきたんだろう.確かに、大変なことばかり考えていても仕方ありません.楽しいことを、カテにしないとやっていけないですよね.

 病院へ来れない人たちに往診にも行ったそうですが、夕方から、すでにその避難所では酒盛りが始まっていて、やはり、支援のお弁当その他がたくさん積まれていたそうです。このときも、最初は、こっちで診療しているというのに、不謹慎なとか、不健康なと思ったそうですが、医局に戻って、地元の先生と話していて、仕事もなくなって、家もなくなった人たちは、そうでもしてないとやっていけないんだと言ってたそうです.

 人間奇麗事だけでは生きていけないということですね.

 今日は当直で、時間があるのでお久しぶりぶりに社会派あいこさんでした.

 ここまで読んでくれてありがとうございます.

羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶 合掌